注文住宅を設計する際に、階段の幅は重要な要素の一つです。適切な幅を確保することで快適な移動が可能になり、安全性も確保されます。注文住宅の階段について詳しく考えてみましょう。まず法律上の規定があります。
建築基準法によれば住宅用建築物の階段は、床面積が15㎡未満の場合は80㎝以上、15㎡以上の場合は85㎝以上が必要です。バリアフリー対策として手すりの設置が必要な場合は手すりから壁までの間隔が5㎝以上、手すりの高さは85㎝以上とされています。法律で規定された幅が最適とは限りません。例えば家族が多い場合や高齢者が暮らす場合など、より広さが必要になる場合があります。
一般的には幅90㎝以上を確保することで、快適な移動が可能になります。階段を利用する人数によっても幅が異なってくるため、使用頻度の高い場合はより広さを確保することが望ましいといえるでしょう。さらに階段は階段の形状によっても変化します。例えば直線的な階段であれば、広くなればなるほど快適に移動できますが、螺旋やL字型など曲線を含む形状の場合は幅が狭くても移動がしやすい場合があります。
そのため形状に応じて、最適な幅を確保することが重要です。階段の幅にはコスト的な面もあります。幅が広いほど注文住宅の建築面積が増えてしまうため、建築費用が高くなってしまうことがあります。そのため必要最低限の幅を確保しつつ、コスト面も考慮した設計が必要となります。